「舞打楽暦第13番企画」「葵上空間 / A.O.I.(能).U.E SPACE」

時期/2018年11月28日(水)
時間/18時30分開場\ 19時開演
料金/予約\4000円、 当日\4500円 ※全席自由
会場/神戸酒心館ホール
神戸東灘区御影塚町1-8-17 TEL:078-841-1121 無料駐車場60台

2018年「舞打楽暦第13番企画」
「葵上空間 / A.O.I.(能).U.E SPACE」
二つの異なる空間に「葵上」、
二つの異なる時間に「A.O.I.U.E」、
二つの異なる時空に「異相対位法/SPACE COUNTERPOINT 」、
今、二つの時代(現代と中世)を超えて、「ZEAMI/世阿弥」が甦る、
空間Aなる世阿弥、空間BなるZEAMI、二態の「ゼアミ」は舞打楽暦第13番でここで再び出会い、唯一となる。

=空間A=
小鼓と謡と仕舞とヴァイオリンのための「葵上/第4番」
能謡曲「葵上」を音楽と謡の室内楽オペレッタ風に仕上げて行
く、物語の骨格は紫式部の描く光源氏の類なき愛の遍歴の中で、六条御息所の愛情表現は憎悪な生霊となり、光源氏の正妻葵上に
取り憑く光景を謡います。怨霊祓いにより、生霊となった我身を
後悔する六条御息所の退場の姿が儚いのです。ヴァイオリンは六条御息所の激情する声を音に映し、小鼓は生霊祓いの聖なる力を
表している。今回のために演出された「謡と音楽による葵上」の軸展開は登場しない光源氏の悩みの深さをも表す能式室内楽のようでもあり、心情の重い物語が浮かんで見えてきます。

=空間B=
小鼓とヴァイオリンとラップトップとダンスのための「A.O.I.U.E/ヴォカリーズ」
この場面の主題は「愛する人たち」です。人が人を愛するための相関図をギリギリの閉塞状況、他者を対象化できない愛を渇望する人たち、音と動きの即興する関係に置き換えます。
劇場という環境場(空間)に、動くオブジェモビール(2本の縄)が吊られ、演奏場の時間軸の経緯を表しています。三人の音楽家はそれぞれ独立した関係に置かれ、独自なAOIUE(母音/ヴォーカリー
ズ)のイメージを喚起し、互いに共生していきます。
また、三人のダンサーの動きの相関図は、限りない自己愛を通し
てみる、他者喪失のエピソード
だと言えます。音と動きの演奏の関係システムはZOYD.LOGUE(即興対話)のゾーン・エピソードの連帯、あるい
は切断されて起きる多様なプロット(場面)創造であり、共時する
演奏空間の中で生まれるエネルギーの収縮と膨張、パワーバランスの濃密性と無化性に表象を映している。まさに演奏行為にお
けるエンドレスな構造を持ち合わせていることも内包している。
共同演出/久田舜一郎と角正之

出演者/久田舜一郎(大倉流小鼓方)、大島衣恵(喜多流シテ方.謡、仕舞)、喜多直毅(ヴァイオリン)、石上加寿也(ラップトップ)、
角 正之(ダンス)、Jun.Amanto(ダンス)、和田敦子(ダンス)、
舞台美術/今村 源(オブジェ制作)
宣伝美術/和田 忠
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